今回は同じ300と名のつくチタンマグの代表格である、スノーピークのチタンシングルマグ300とエバニューのTi FH Mug 300を比較してみたいと思います。
450mlではないの?
メーカー各社が1番出してる大きさは450ml前後な気がしますが、単純にコーヒーを飲むだけなら私には300mlくらいがちょうどいいんです。湯沸かしするつもりもないので450mlは大きいし、コーヒー1杯がおよそ200mlだからマグまで200ml前後だとちょっと心許ないんです。(でもビールなら450、日本酒なら200かな?)
また、縦長の300mlマグは500mlの水筒やペットボトルがちょうど入ります。ビールの缶やCB缶も大体このサイズ。
バックパックのサイドポケットにボトルと一緒に入れて、ハイキング中のちょっと休憩する時にすぐ取り出せます。
サクッとコーヒー飲みたいだけなのにわざわざクッカーセットを広げて…とならないので、行動食感覚でコーヒーをいただけます。
スノーピークとエバニューの比較
ちなみに私のエバニューは結構古く、持ち手のシリコンも取ってしまっています。お店で新品を見たら表面の質感が少し違うようです。ご参考までに。
重量
スノーピーク:実測48g(公表値:50g)
エバニュー:実測50g(公表値:51g)
スノーピークは公表値より軽く、48gでした。
エバニューはシリコンチューブを取ってるのに公表値より1gしか軽くなってませんでした。
後ほど持ち手の時にもお伝えしますが、持った印象もスノーピークのほうが軽く感じます。
サイズ
スノーピーク:φ75×84mm(公表値)
エバニュー:φ69×78mm(公表値)
公表値では径も高さもエバニューのほうが少し小さいです。横に並べると実際の大きさもちょっと違います。
高さはこのくらい違います。
個別に見るとそんなに大きさの違いは感じませんでしたが、エバニューのほうが径が小さいので、、、
スノーピークの中にエバニューが入ってしまいます!
取っ手部分はさすがに入りませんが、隙間なくピッタリハマります。同じ300と名の付くマグですが結構違うもんなんですね。
満水容量
スノーピーク:310ml(公表値:300ml)
エバニュー:284ml(公表値:290ml)
公表値では300mlだったスノーピークは、実際は310ml入りました。(見えにくいですが水を縁切りいっぱい入れています)
エバニューは284mlでした。頑張れば公表値の290ml入りそうですが、それは表面張力のなせる技です。
クッカーの容量あるある
公表値とか、商品名に付いてる数字って結構信用できません。一言に「容量」といっても、満水容量なのか、お湯を沸かせれる量なのか、区切りがいいから付けた名前なのか分かりません。こればっかりは実際に手にしたり購入して水を入れてみなければ分かりません。「どのメーカーも満水容量を記載すること」とか決めたらいいのに、、、
余談ですが、私が筒型クッカーの購入を検討する時、カタログ値から大体の容量を算出して比較したりします。
円柱の体積の求め方:【πr²h】(半径×半径×3.14×高さ)
小学校か中学で習うやつです。でも、どのマグも完全な筒型ではないですし、外側のサイズが記載されてることが多いので、あくまで参考値として見るくらいにしています。
底の形状
スノーピークがフラットなのに対し、エバニューは中央が丸く内側にくぼんでいます。
賛否両論ありますが、私はくぼんでる方が好きです。何度も加熱していると底が膨張して歪みが出たりしますが、最初からくぼんでると膨張しても安定して置けます。平らなところに置いてもカタカタすることがありません。
持ち手の形状
持ち手の持ちやすさは飲みやすさに直結しますので、個人的にはココが一番の違いだと思っています。
スノーピークの持ち手
スノーピークは持ち手が複雑にカーブしていて、水を入れて持った時もとても持ちやすいです。きっと持ちやすさを追求してこの形に行き着いたと思います。畳んだ時にマグにピッタリ添いますし、とてもこだわりを感じます。
手に馴染むとても良い持ち手だと思うんですが、私にはどうしても気になる点があります。それは持ち手の上部に隙間が開いてること。
持ちやすさを追求して開けたのでしょう。確かに垂直に持った時は重さを感じにくく、安定感があります。
でも、水を入れたマグを飲むために傾けると重心がズレ、
隙間を埋めるようにどっちかに偏りやすくなります。
私だけかもしれませんが、これが結構ストレスなんです。2本ある持ち手がズレてるので、途端に持ちづらくなります。飲む時の傾きを考えたら、持ち手上部の隙間は無くても良かったんじゃないかというのが個人的な感想です。
エバニューの持ち手
対してエバニューはシンプルにコの字型です。シリコンチューブを取ってしまったからか、水を入れると重く感じます。特に持ち手の下に添えた薬指に結構負担がかかります。
持ち手のパーツはスノーピークより太く重い印象で、頑丈な感じ。スノーピークより小さい割に重量があるのは、この持ち手の重みではないかと思っています。
エバニューのクッカー全般に取り入れられてるロック式の持ち手。
ブラブラしなくて良いですが、同じエバニュー商品の400FDと比べて結構固いです。お店の商品同士で比べても400FDより固いので、Ti FH Mug 300はロックが固めに作られていそうです。
持ち手の付き方
次はマグ本体と持ち手を連結させている金具に注目してみます。
持ち手と同じく、スノーピークのほうが薄く繊細。エバニューのほうが厚く無骨な雰囲気です。金物屋ではないので詳しくありませんが、繋ぐ方法は同じのようです。
そしてこの金具の厚みの違いは、マグ本体の内側に影響を及ぼしているようです。
画像の通り、スノーピークは金具が薄いためか、マグ本体の内側に突起が出ています。対してエバニューは金具が厚い分、マグ本体の内側はとてもキレイです。エバニューは内側に突起が出ないように、わざと金具に厚みを出したのかもしれません。個人的には内側に突起が無い方が好感を持てます。
持ち手の付いてる位置は、エバニューのほうが上部に付いています。
スノーピークのほうが持ちやすいですが、エバニューは持ち手がマグの上に付いていることで、加熱した時に持ち手が熱くなりにくいです。
300ml前後のマグなので、これで湯沸かしすることはあまりないかもしれませんが、シングルウォールのチタンマグの良さは冷めた飲み物を再加熱でき、割とすぐ口を付けられる点にあると思っています。なので、持ち手が熱くなりにくいのはかなりの利点だと思っています。
実際にマグで水を沸騰させたあと、どちらが早く持ち手を持てるか検証したところ、エバニューのほうが断然早く持てました。
チタンの質感
同じチタンなのに触った印象はかなり違います。一言でいうと、スノーピークはザラザラ、エバニューはツルツルです。
マグをティッシュで拭いたとすると、スノーピークはティッシュがボロボロになります。指紋も付きやすく、口を付けたところは跡が残ります。洗ったあとの自然乾燥も水滴の跡が残ります。
対してエバニューはツルツルしていて基本何も残りません。
キレイに跡を拭き取った2つに水を入れ、口を付けて飲んでみました。
スノーピークの飲み口にはしっかり跡が付いています。指で拭っても取れません。
これも個人の好みですが、飲んだ跡が残るのって私は好きではありません。最初はチタンは全てザラザラしたものかと思っていたんですが、光沢感のあるチタンスプーンもあれば、エバニューのように口を付けた跡が残らないものもあります。
ザラザラした質感の意図が何かあるのかもしれませんが、私には分かりません。乾きやすさでしょうか?
まとめ
ということで今回は300ml前後の深型チタンマグの2大巨頭であるスノーピークチタンシングルマグ300とエバニューTi FH Mug 300を比較してみました。
スノーピークの特徴:満水300mlちょっと、軽い、持ちやすい、飲む時に持ち手偏るの注意、マグの内側ポコっとしがち、指紋や口を付けた跡残りやすい
エバニューの特徴:無骨、300ml入らない割にちょっと重い、薬指に負担かかる、火にかけたあとでも持ちやすい持ち手、指紋や口を付けた跡残りにくい
といったところでしょうか。
同じ「300」と名の付くマグですが、比べてみると結構違いました。私は口を付けた跡が残りにくいエバニューを使うことが多いです。でも、どちらも長所短所があって「絶対こっちがオススメ!」とは言い切れません。
300ml前後のマグは、マグとして使うなら1番使いやすい大きさだと思います。どのメーカーを購入しようか悩まれている方の少しでも参考になれば幸いです。
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