浅型クッカー vs 深型クッカー

キャンプギア

さて、今日はキャンプの必須ギア・クッカーは、浅型がいいのか、それとも深型がいいのかという、永遠のテーマについてお伝えしようと思います。

こちらのテーマについては、実は私は一つの答えを持っていますので、その理由を含めてご紹介させていただきます。

結論

結論から申し上げると、『用途によって変える』というのが一番です。(おいっ!)

というのも、浅型と深型はそれぞれ得意分野が違います。浅型は使いやすさなど機能面に分があり、深型は収納力や持ち運びやすさに分があります。

詳しく見ていきます。

浅型の特徴

まず、浅型について。クッカーの壁面が浅いものですね。利点は、料理がしやすい、お湯が沸かしやすいといったところです。

家庭用の調理器具を思い浮かべると、お鍋でもフライパンでも大体浅くできています。食器についても、茶碗でもお椀でもお皿でも全部浅いものでできています。人間が料理や食事をするときに、どういった形が望ましいかを長年考えた末に仕上がった形ですので、やはり浅型は理に適っています。

現に私がキャンプで料理した時も、浅型の方が炒め物をする時も炒めやすいですし、鍋料理もしやすかったです。深型でおでんを食べたことがあるんですが、下のほうにある食材を掘り出そうとするにも一苦労でした。食器についても浅型だと奥までほじくらなくて済むので、とても食べやすいです。

そしてお湯もですね、浅型のほうが早く沸くと思うんです。実際に検証したわけではありませんが、深型に対して浅型の方が底の面積が広いので、火が当たる面積が大きいということになります。なので、同じ燃料を使っても、浅型の方が早くお湯が沸くと体感的には感じます。

調理するにも、湯沸かしにも、私は浅型の方がいいのかなと思います。

深型の特徴

逆に深型のメリットは、スタッキングの良さとパッキングの良さにあります。

スタッキングとはマトリョーシカみたいに、一番大きいクッカーの中に次々と重ねて収納していくことですね。一つにまとめたほうが場所も取らないので持ち運びに便利なんですが、これは深型のほうがしやすいです。

例えばお湯を沸かしてコーヒーを飲むセットをスタッキングするとしましょう。500mlくらいの深型クッカーに、マグを入れて、さらに、例えばアルコールストーブを入れて、その中にアルコールの燃料ボトルを入れます。風防になるような丸まるものを隙間に丸めて入れますと、湯沸かしセットを一まとめにできます。もっと隙間があればライターやステック状のコーヒー粉も入るかもしれません。折りたたみカトラリーを立てて入れることもできます。

これが浅型だと、風防だったりカトラリーだったり、少し長さがあるものが浅型の高さに対して長いので、フタが閉まらなくなることが多いです。また、浅型は単純に径が大きいので、その径を埋めるほどの数のクッカーをスタッキングしない限りは、中で隙間ができてガチャガチャガチャガチャ音が出てしまいやすいです。

そして深型最大のメリットですが、大体の深型クッカーは、OD缶のサイズに合わせて作られています。110サイズや250サイズのOD缶がスッキリ納まるようにできていますので、OD缶+シングルバーナーを気持ちよく納めることができるのも深型の特徴です。

また、パッキングする際も、浅型のものほど径が広くないので、縦にそのままストンと入れたら意外にちょっとしたスペースにも入るのが深型のメリットです。

浅型でもスタッキングしやすい角型クッカー

持ち運びとスタッキングの良さに分がある深型クッカー。デメリットは料理がしにくく食べにくい。浅型はその反対に、料理や食事がしやすいけどスタッキングしにくい。

両方を兼ね備えたクッカーはないものか?と考えたところ、私は、あるんじゃないかなと思います。

それは、浅型でも角型のクッカーですね。四角いクッカーになります。メスティンが一番有名どころではないでしょうか。

四角いものって非常に理に適っていて、例えば折りたたむカトラリーや2つに分割できる箸など長物系も、メスティンだったら入ります。風防も丸めるタイプは入りませんが、パタパタと折りたたむタイプなら入るように作られてるのが多いです。丸型より一辺が長いので、立てて入らないものでも横にしたら入るものが多く、収納力はかなりあります。

3合メスティンくらい大きければ、110サイズのOD缶を中に入れた浅型クッカーを入れても余裕で入ります。空いたスペースにバーナーなど詰め込むこともできます。

また、持ち運びも結構しやすいと思います。ザックやギアコンテナって、大体底が四角い形をしています。四角いところに四角いものを入れるのがムダがないのは当然のことで、四角いクッカーはパッキングの際にムダなスペースが生まれにくいです。

考えれば、家も、テーブルも、引き出しも、ノートも、どれも四角いものが多いのは、同じスペースを無駄なく活用できる形だからだと思っています。家庭の鍋やマグが丸いのは、料理の効率や食事のしやすさが理由だと思いますが、浅型である以上、四角くてもそこまで不便は感じません。角があるのでお湯を注ぎやすいですしね。

まとめ

スタッキングも大切、収納力も大切。けど料理のしやすさや、食事のしやすさも大事。色んな形のクッカーがあるなかで、私が一つ選ぶのであれば、四角い浅型クッカーを選びたいなと思っています。

でもオートキャンプ場に車で行く時に持っていくクッカーと、ザック1つでできるだけ軽く持っていきたい時のクッカーはやっぱり変わります。大人数で料理を囲むのか?それとも1人で手軽に済ますのか?現地での食事のスタイルによっても変わります。

結局、浅型か?深型か?っていうのは、自分のしたいスタイルによって変わるもので、答えはありません。メリット・デメリットを抑えつつ、どんなキャンプにしたいかで使いわけるのが一番良い方法だと思います。「今回はこんなキャンプにしよう!」と固まった上でクッカーに悩んだ際は、ご参考にしていただければ幸いです。

最後に、今回画像でご紹介した私の愛用クッカーをご紹介致します。ご興味ございましたらご覧くださいませ。

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